師匠の言葉

私たちは大脳でいろいろ考え、行動しています。

大脳は、自己保護と一貫性という性質に従って、
快・不快を判断し、行動につなげます。
そうすると、どうしても自分に都合の良い行動をしがちです。

いわゆる損得勘定というやつですね。

これらの判断に従うと、多くの場合、間違いを犯します。
少なくとも、最善の結果を生むことはないでしょう。

ちょっと考えてみれば分かりますね。
大脳の損得勘定は、自分のことしか考えていないわけですから、
勘定に(入れるべきなのに)入っていないことが多すぎるのです。

だから勘定し損ねるわけです。

損得勘定を捨てて、世のため人の為に・・・というのは綺麗事でしょうか

あなたは、自分のためだけに生きている人が好きですか?

それとも、人のことを思って生きている人が好きですか?

よく、自分らしく生きなさい、という言葉に触れることがあります。

さて、自分らしさってなんでしょう?

私たちは、持って生まれた本能としての特性と、
大脳が成長する過程で獲得した自己保護という性質の二つを持っています。

何度かお伝えしている通り、人間としての特性は、
進化する、人とつながる、というもので、綺麗な要素しかありません。

対して自己保護という性質は、
不平や不満、愚痴や嫉妬などを生みますから、綺麗なものではありません。

人間に与えられた特性は、人のため、という方向性を持っているのです。

この特性を知らないと、自分の大脳に従って判断してしまいがちです。

大脳は自己保護という性質で、自分の損得が一番の判断基準になります。

それに対抗するのは理性なのですが、

どちらも大脳から出てくるものなので、葛藤が起きます。

漫画などでよく見かける、頭の中で悪魔と天使が言い争う図式です。(笑)

さて、あなたは、人間の特性か大脳か、どちらが自分らしいと思いますか?
ユダヤ人で、ドイツのアウシュビッツ強制収容所に入れられて生還した
精神科医ヴィクトール・フランクルは、数々の名言を残しています。

その一つに次のような言葉があります。

 人間は、「自分のしたいこと」をするのではなく、

 自分のことを忘れ、「誰かのために、自分ができること」を
 全力で行う方が大切である。

 そしてそれこそが、生きる満足を感じるための、唯一の道である。

金銭のドンブリ勘定は困りものですが、
人生においては、大きな器で、むしろ勘定しない方が上手くいきます

強弱に個人差はありますが、成長の過程で、
大脳には自分のために生きようとする性質が育っています。

私たちは、幸せになるために生きているといってもよいでしょうから、

大脳がついつい損得勘定をしてしまうのは、

それもこれも、ひとえに幸せになるための判断なのです。

しかしその判断に従っても、ほとんどの場合良い結果にいたりません。
本来、幸せになるためにするべきことは、とてもシンプルなのです。

人間に与えられた本能に従って、
進化と人のために生きればいいのですから。

自分の幸せを追い求めて、自分のために生きると、幸せは遠ざかります。

人間に与えられた特性に反するからです。
自分のためだけ、損するから嫌だ、

そんな大脳の言うことを断って、たまには
どうすることが人や、世の中のためになるかを基準に行動してみませんか。

生まれながらに備わった特性である、
進化する、人とつながる、ことを基準に判断すると、間違いを犯しません。

少なくとも、大脳の性質をよく理解することで、
大局的な判断が可能になり、間違いが少なくなります。

もう一度、ヴィクトール・フランクルの言葉を記しておきます。

 人間は、「自分のしたいこと」をするのではなく、

 自分のことを忘れ、「誰かのために、自分ができること」を
 全力で行う方が大切である。

 そしてそれこそが、生きる満足を感じるための、唯一の道である。

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