乾癬

慢性の経過をとる皮膚疾患です。人によって症状や発症する場所が異なり、適した治療方法もさまざまですが、典型的な症状として、皮膚から少し盛り上がった [浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)] 赤い発疹 [紅斑(こうはん)] の上に、銀白色のフケのようなもの [鱗屑(りんせつ)] が付着し、ポロポロとはがれ落ちる皮膚の病気です。
乾癬の皮膚では、炎症を起こす細胞が集まって活性化しているため、毛細血管が拡張し、皮膚が赤みを帯びた状態になります。また表皮の細胞が、健康な皮膚と比べて10倍以上の速度で生まれ変わり、生産が過剰な状態になっています。過剰に生産された表皮の細胞は厚く積み上がり、鱗屑となってはがれ落ちていきます。

国内の患者数は10万人(1000人に1人)以上といわれています。
男女比は2対1で男性に多く、乳幼児から高齢者まで年齢層は幅広いですが、男性では30代、女性では10代および50代での発症が多いようです。
「かんせん」という名前から誤解されやすいのですが、他の人に感染する疾患ではありません。

乾癬は症状によって次の5つに分類されます。

  1. 尋常性乾癬:全体の9割を占めます
  2. 滴状(てきじょう)乾癬
  3. 乾癬性紅皮症(こうひしょう)
  4. 膿疱性(のうほうせい)乾癬
  5. 関節症性乾癬