自律神経について

自律神経失調症ってどんな病気? -

自律神経のバランス

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

この2つの神経は、同時に高まったりすることはありません。
どちらかが高まると、どちらかが必ず弱まります。

たとえば、心拍。交感神経が働くと、心拍数は上がります。
そのとき、副交感神経は休んでいます。

逆に、副交感神経が高まると、心拍数は下がり、交感神経は休まります。
このバランスが大切なのです。

自律神経のバランスがとれているときは、
集中したいときに、ぐっと交感神経が高まり、
脳や筋肉に酸素を送って、しっかり活動ができます。

それと同時に、リラックスしたいときに、ふーっと副交感神経が高まって、
内臓に酸素を送って、しっかり眠ることもできます。

しかし、これが崩れると、それができなくなります。
「集中したいのに集中できない」「休みたいのに休めない」という状態です。

自律神経失調症の進行モデル

自律神経失調症は、以下のように進行していく場合が多くみられます。

自律神経失調症の進行1 交感神経が過剰に高まる

自律神経のバランスが崩れると、
多くの場合、交感神経が過剰に高まり、副交感神経の働きが弱まります。

そのためにうまく眠れなくなり、食欲がなくなる、疲れやすいなどの症状が出てきます。

自律神経失調症の進行2 交感神経がストップする

そのまま副交感神経に切り替えることができないと、
長時間働いていた交感神経が突然、停止してしまいます。

これは、体に疲労が溜まりきって、限界がきてしまった状態です。

すると、今度は副交感神経にしかスイッチが入らなくなります。
何時間寝ても眠い、集中できない、手に力が入らない、などの症状が出ます。

自律神経失調症の進行3 交感神経過剰とストップを繰り返す

上記の状態で副交感神経がしっかり働くと、
体が万全の状態になって、回復していくことができます。

しかし、不規則な生活をしていたり、ストレスフルな状態が続いていたり、
「治ったんだから、もう大丈夫」と思い込み、再び交感神経を過剰に働かせてしまった場合、
1と2を何度も繰り返すことになります。

本来、自律神経はどちらかが長時間働くようにはできていませんので、
その状態を続けていると、自律神経の機能そのものが弱ってしまいます。

この状態を何度も繰り返すと、
精神的にも、何となく不安な状態が長く続きます。

仕事をしていてもやる気が出ず、一生懸命にやってもはかどらない、
感情の起伏が激しくなる、イライラするなど、
うつ病や、躁うつ病のような症状も現れてきます。

自律神経失調症の進行4 交感神経・副交感神経ともにストップする

自律神経が弱り切ってしまい、どちらの神経も停止してしまった状態です。
この状態になると、体が元に戻るにはたいへんな時間がかかります。

交感神経が働かないので、
体に力が入らず重だるく感じられ、休むしかないのですが、
副交感神経も弱っているので、休んでも体の修復がなかなか進みません。

昼もずっと休み続けて少し回復して、
夜頃にようやく動けるようになってくる(夜に眠れない)というようなことになると、
生活のリズムが崩れ、回復がより遅くなってしまいます。

この状態では、「何時間寝ても疲れている」「体が鉛のように重い」
「何に対しても興味がわかない」などの症状が現れます。

まさに「生きているだけでつらい」状態ですので、
精神的にも非常に抑うつ的になります。

自律神経失調症の症状

よく見られる症状は不眠や、食欲不振などの胃腸の不調ですが、
呼吸がしにくい、偏頭痛がある、めまいがする、生理不順など、
人によってさまざまな症状が現れます。

自律神経は生命維持のために、
体のほとんどの器官を管理していますので、
その神経が弱ってしまうと、全身のあらゆる器官や内臓に影響が及ぶからです。

自律神経失調症は、精神的な症状が顕著な場合もありますし、
身体的な症状のみが現れる場合もあります。

自律神経失調症の症状は、
その人のライフスタイルや体質、性格などの違いにより、まったく変わります。

しかし、自律神経失調症のほとんどの人が複数の症状を持っていることが特徴です。

自律神経失調症の原因

では、なぜ自律神経失調症になってしまうのでしょうか?

自律神経のバランスが崩れる原因、そして自律神経失調症が回復しづらい原因は、
現代社会に山のようにあるストレスです。

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