もがきの大切さ

 「野球に関係あることだけ喜怒哀楽というか、感情が出るね。日常生活で泣くことがない。映画? 泣かないよ。作られた物じゃん」。それが杉内のリアリズム。この試合に限らず「楽しいなんて思ったこと一度もない。高校でも社会人でも、プロでも」と言う。衆目にさらされ、己を問われる、緊迫の連続だった。  巨人の18番を背負って現役を終え、今はファームの若い芽を預かる。杉内流では「楽しめ」という言葉のチョイスはしない。「それは結果を残した1軍バリバリの選手だけ。そう教える人もいるかもしれんけど、楽しめるなんて、ごくまれだと思う。ほとんどが苦しいはず。もがいたからね、俺は。考えたよね。だから結果が残せたと思う」。試行錯誤の上にある通算142勝77敗。手に汗握る勝負に触れてほしいから、リアリストに徹している。

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